下地工事
下地工事編
お部屋の改装工事(下地)編
簡単に部屋の模様替えをしようとすれば、壁,天井のクロスの貼り替えですね。
それだけでも十分にお部屋の雰囲気を変える事が出来ます。
でも、お部屋全面となると荷物を移動しなければなりません。
大体はその部屋の片隅によせて、移動を繰り返すのがほとんどです。
クロスの貼り替えぐらいで荷物を他の部屋に移すわけにはいきませんよね。
お部屋の荷物を他の部屋へ移動させるときは、床からの全面改装の場合です。
特にLDK(リビング,ダイニング,キッチン)の改装工事ですね。
例えば、キッチンの場所を移動して対面キッチンにしたり、
アイランドキッチンにしたり、
LDの壁を取り払って広い空間を作ったり、
床まで改装しますのでこの際床暖房を取り入れたり、
当然コンセントなんかも位置を変えたり増やしたり、
思いが尽きませんね。
ここでは、木造軸組み(在来)工法の基本となる
床、壁、天井の下地工事をご紹介します。
この下地の良し悪しで仕上がりが決まってきます。
床の改装
設備品(キッチン,カップボード等)や家具の設置が決め手となる
床面の改装工事です。
最近の床下地では当たり前の捨て張り工法ですが、20年前位では根太に直接化粧フロアーを貼るのが当たり前でした。
なぜ、捨て張りをするのか。
それは、床の剛性を高め、荷重を分散させる為です。
化粧フロアーは、合板の上に化粧の単板を貼ったもので、厚みは大体12㎜程度のものが多いと思います。
そのフロアーを根太の上に直接張っただけでは、歩くたびに根太と根太の間で撓み(たわみ)が生じます。それが長年の経過でフロアー材自体の劣化につながり、フロアーの合板がバラバラになります。
それが歩いた時に感じるフワフワ感です。こうなれば、そのフロアーは寿命となります。
こうした劣化を防ぐ意味でも捨て張りを施しています。
但し、余分に合板を貼るわけですから、床面が合板分(12㎜)上がります。
壁の改装
壁というと、普通は柱の見えないクロスの貼ってあるのを思いつきますね。
これを大壁と言いますが、柱の見える壁(例えば和室の壁)を真壁と言います。
最近は和室が減っているのと、和室でも大壁仕上げの壁が増えました。
これは、真壁にすると柱を化粧仕上げ(節のないきれいな柱)にしないといけませんので、当然金額が上がってきます。
それに、真壁の場合は和風になってしまいますので、あまり好まれません。
30~40年前の家では、家の中の部屋が真壁で仕上げているのが多いです。
でも、柱はすべてが節のない化粧柱とは限りませんが。
こうした壁を大壁に造り直して、クロスを貼れば洋風の素敵な部屋に変わります。
和室を洋室に変えるのです。
うす暗かった部屋がとても明るい気持ちのいい部屋に生まれ変わります。
(でも和室(和風)がいけないという訳ではありませんよ)
壁の仕上げも、クロス貼りが当たり前なのですが、
昔のように左官塗り壁が流行ってきました。
といっても、昔の様な綿壁を塗るのではなく珪藻土(けいそうど)を塗ります。
洋風にあったとても雰囲気のいい壁に仕上がりますよ。
天井の改装
天井といえば、洋室であればフラットなクロスの貼ってある、
和室であれば竿淵天井もしくは底目天井ですね。
和室は別として、洋室の天井はあまり存在感のない
ありふれたものに仕上がります。
そこで、改装工事の時に一工夫をします。(できます)
一番よく言われるのが『天井高をできるだけ上げてほしい』ですが、
これが天井裏の状態で出来ない場合があります。
(天井裏の梁があたるとか)
そんな時は、天井の一部をデザイン的に上げるという方法もあります。
それは、現状を見てそれに合うような天井の作り方を考えます。
補強工事
お部屋の間仕切りを撤去する場合には柱を取ってしまう場合があります。
その場合、上の荷重を支えるために補強の梁を入れます。
でも、これも限界がありますので、すべての場合に適応するとは限りません。
また、梁を大きくしますので、天井より下がってしまう場合もあります。